菜の花畠(ばたけ)に 入日(いりひ)薄(うす)れ
見わたす山の端(は) 霞(かすみ)深し
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて 匂(にお)い淡(あわ)し
里わの火影(ほかげ)も 森の色も
田中の小道を 辿(たど)る人も
蛙(かわず)の鳴く音(ね)も 鐘(かね)の音(おと)も
さながら霞(かす)める おぼろ月夜
[ Romaji ]
菜の花や夕暮れのやわらかな色合いが目に入って、ほっとするような穏やかな時間が流れている気がしました。風や匂いがそっと寄り添うようで、遠くの音までもがやさしく混ざり合っている様子が想像できました。人が小道をたどる静かな動きや、自然の音が一緒になって一枚の絵のように広がり、心が落ち着く気分になりました。春の終わりのやわらかい光に包まれて、誰かと一緒にそっと歩きたくなるような温もりが残りました。