庭の千草も むしのねも
かれて さびしく なりにけり
ああ しらぎく 嗚呼(ああ) 白菊
ひとり おくれて さきにけり
露(つゆ)にたわむや 菊の花
しもに おごるや きくの花
ああ あわれあわれ ああ 白菊
人のみさおも かくてこそ
[ Romaji ]
庭の草や虫の声が少なくなり、白い菊だけが遅れて咲く様子を思い浮かべると、季節の入れ替わりが静かに教えてくれることが伝わりました。露に揺れる花は弱々しくも凛として見え、人の礼儀や思い出が花と重なっているように感じました。寂しさが漂う一方で、自然の中にある秩序ややさしい気配が感じられ、昔のことを大切にする気持ちが自然と湧いてきました。静かな景色を見守るような穏やかな気持ちになり、誰かと分かち合いたくなる温もりがありました。