“月の裏で揺れてる
海の色は誰も知らない”
背表紙に刻まれた
筋書き通りに 此処を離れて
あなたの手を引く 深い夜の涯へ
わたしもう 迷わないから
壊れるくらいに すべてを委ねてよ
瞬く星の影で
過ちを濯ぐような光の雨 頬を濡らす
おそろいの傷跡を なぞって笑った
あなたを赦すよ そっと
あなたを連れていく 滲む夜の涯へ
この手は 離さないから
月の裏側でこぼれた涙なら
誰にもみえないから
誰にもみえないから___。
[ Romaji ]
月の裏側という、誰にも見られない秘密の場所で涙を拭うような慈愛に満ちた世界観でした。お揃いの傷跡をなぞり、互いを赦し合う二人の絆が夜の深淵で美しく輝いています。筋書き通りの平穏を捨てて、深い闇へと足を踏み出す覚悟がドラマチックに表現されていました。離さないと誓った手のぬくもりが、迷いの中にある心に確かな航路を示してくれた気がします。