私が死んだら
あれこれ 嗅ぎまわらないで
あとになって掘り下げても そこに真実はないわ
育ちがどうとか
あの頃の恋人が誰とか
知った風にぺらぺら話す
そんなものに耳を貸さないで
死人に口なし
ありもしない話
それを正すこともできない
それどころか たとえ生きてて
「それは違う」と言えたとしても
それを証明するものなんて なんにもないの
残るのは歌だけ
心映すほんとの歌だけ
あなたの心に響いたなら
それがすべてよ
あなたが知りたいのは何?
あなたをなぐさめるのは何?
ほんとは わかっているのでしょう?
人の話に追い回されて
いたずらに時を過ごすあいだに
刻々と死に向かっているの
残るのは歌だけ
心を映すほんとの歌だけ
あなたの心に響いたなら
それがすべてよ
歌わせてよ
[ Romaji ]
死後に向けられる好奇心や憶測を突き放す語り口が鋭く届き、軽々しく語られる噂話への嫌悪がはっきりと伝わりました。過去に誰かの言葉に振り回された経験があった人なら、こうした拒絶の感情に共鳴する場面があったはずで、そうした記憶が蘇ったこともありましたが、同時に歌だけが真実を映すという確信が静かに支えているのだと感じます。問いかけを投げかけるような表現が心を揺さぶり、証明できない事柄に時間を費やすことの虚しさを改めて考えさせられました。歌うことを願う切実さが最後まで貫かれていて、その潔さに好感を抱きました。