私しゃ吾野(あがの)の機屋(はたや)の娘(むすめ)
思い(ハア一反)思い
一筋(ひとすじ)恋の糸 トオカナンダイ
(ハア 一反 トーントン)
機(はた)が織れない 機神(はたがみ)さまよ
どうか(ハア一反)どうか
この手の上るよに トオカナンダイ
(ハア 一反 トーントン)
糸は千本 切れてもつなぐ
切れた(ハア一反)切れた
情はつながれぬ トオカナンダイ
(ハア 一反 トーントン)
泣いて心が 晴れますならば
わしも(ハア一反)わしも
泣きたい事がある トオカナンダイ
(ハア 一反 トーントン)
待てど帰らぬ お方(かた)と知りつ
今日も(ハア一反)今日も
くるくる糸車 トオカナンダイ
(ハア 一反 トーントン)
[ Romaji ]
細い糸を手で扱う様子がやさしく伝わり、仕事の手つきと心の動きが一緒に感じられました。昔の人の願いが静かに込められていて、私はその祈りに触れた気持ちになりました。織る手が止まる場面には切なさがありましたが、今も続く日々の営みが力になっていると受け取りました。糸車の回る音や手の温もりが想像でき、何度もつなごうとする根気強さが胸に残ります。泣きたいほどの思いを抱えつつも前を向こうとする素直な強さがあり、子どもでも分かるやさしい言葉で語られている点が心に響きました。