君の前から姿を消すって言ったのに
きちんと姿を消せない僕はきっと半透明
他の誰かのとなりに居場所を見つければ
ちゃんと消えられるはずなんだよ
君はきっと優しすぎて
僕はきっとそれを望みすぎて
もう顔も見たくないと思うから
形も残らぬように
君の前から姿を消すって言ったのに
君の番号消せない僕はきっと半透明
他の誰かのとなりに居場所を見つければ
ちゃんと消えられるはずなんだよ
今も目を凝らせば
笑ってた君も泣いてた君も
ぼんやり見えてくるよ
なんだそうか君も半透明じゃないか
どうして君は
嫌いだともう好きじゃないと
きちんととどめをさして
出ていってくれなかったの
だってそうだろう
終わってもいない事だけは
忘れられるはずがない
君の前から姿を消すって言ったのに
きちんと姿を消せない僕はきっと半透明
他の誰かのとなりに居場所を見つければ
ちゃんと消えられるはずなんだよ
[ Romaji ]
消えたいのに消えられないもどかしさがじんわり伝わってきて、そこにいる自分といない自分が同時に揺れている様子が手に取るようにわかりました。誰かのそばにいることで目立たなくなれると考える気持ちは素直で、弱さを隠すための小さな作戦が健気に見えます。思い出がぼんやりと浮かんでは消える描写は、忘れようとしても心が勝手に戻ってしまうことをやさしく教えてくれました。相手も完全ではないのだと気づく瞬間が含まれていて、自分だけが苦しんでいるわけではないという冷静さが心を落ち着けます。別れをきちんと終わらせられない辛さや、新しい居場所を探して自分を溶かそうとする心の動きが丁寧に描かれており、読んでいる人は自分の弱さに名前をつけられたような安心感を感じるでしょう。自分を責めるだけでなく、別の誰かの隣で存在を薄めようとする選択がきっと理解できるので、読後には少しだけ息がつけるような気持ちになります。最後まで希望を完全には捨てず、いつか本当に自分が居られる場所を見つけられるかもしれないという細い期待を感じさせる表現が心に残りました。