甘酸っぱいってどんな味だっけ
そんな事言われても僕はもう
逆さになって跳んではねたって
何も持ってやしないよ
ああ永遠に君の事を
閉じ込めてはおけないものか
別に僕の家にとかじゃ
なくって心の話だよ
甘酸っぱいってどんな味だっけ
そんな事言われても僕はもう
逆さになって跳んではねたって
何も持ってやしないよ
お腹いっぱいの愛に飽きちゃって
秘密主義でクールな奴にでも
乱されたいって言うなら僕だって
もうアレをアレにするよ
あなたは私がいなくちゃ駄目だからと
微笑んだあの夜から
時は流れ手を繋がなくなって
キスもハグも絶滅危惧
甘酸っぱいってどんな味だっけ
君の手は今日も同じ温度
それも悪くないんだそりゃちょっと
寂しい気もするけれど
ああそれよりさっき買ったアップルパイ
出来立てよりちょっと冷めてるけど
それが良いんだ一緒に食べようよ
大丈夫美味しいはず
[ Romaji ]
懐かしい匂いや小さな出来事がふと立ち上がるような感覚に包まれて、読むほどに穏やかな笑みがこぼれました。甘さや酸っぱさを言葉で正しく定義するよりも、その場にある温度や意外な軽さを大切にしている姿が印象的です。大きな劇的な事件は起きないのに、二人の間でささやかなすれ違いや気づきが積み重なっていく様子が細やかに感じられて、日常のささやかな幸福のありがたさに改めて気づかされます。時には昔のようには戻れないことを静かに受け止める一方で、今あるちょっとした共通点や差し出されたものを喜べる余裕が育っていることが伝わってきました。肩肘張らずに隣り合っている時間の価値が、派手さのない日々を豊かにしていくというやわらかな確信が心に残り、最後には一緒に何かを分け合う小さな行為が関係の温度を十分に保つのだと感じさせてくれるやさしい文章でした。