指の隙間から零れ落ちてくものさえ今は愛せるから
巡る眼差しがどこで意味を持っても構わない
歩く道なりに近頃は見つけるものもなくなってる
誰かが蹴っ飛ばして丸くなった石ころ
営みのなかで染まってく色と
夜に奪われた光、あるいは諦めた誓い
例えるならそんなものが
指の隙間から零れ落ちぬように今、瞬きも躊躇ってる
一つきりの光も今なら満ち足りて眩しいから
その手伸ばした先、見えないものを今、掴んで
帰り道すがら吹いた風のなかに君の声を聞いた
いつかの涙拭ったはずの頬に一筋の冷たい線を感じた
明け方確かめた痛み、目の奥でまだ煌って眩しい
例えるならそんなものが
空の晴れ間には失くしたものさえ今見えたような
一つきりの束の間も風を集めてこの手に
指の隙間から零れ落ちぬように今、瞬きも躊躇ってる
一つきりの光の線も満ち足りて眩しいから
その手伸ばした先、見えないものを今、掴んで
[ Romaji ]
指の間からこぼれるような儚い瞬間を、逃さず愛そうとする繊細な感受性に深く共感しました。見失いかけていた希望の線を、再び自分の手で掴み取ろうとする瞬きの一瞬が、鋭く鮮やかに切り取られています。頬を伝う冷たい感触が、過去の傷跡でありながら、今を生きる確かな証拠として機能していました。不確かな世界の中で、大切な人の声や微かな光を頼りに進む姿には、静かな覚悟が宿っています。