音もなく更けゆく夜
空に残された爪痕
この手が届くはずもなく
未熟さと向き合う夜
見下ろしてくる細き月
今に追いついてみせる
欠けた月の欠けた部分
覗き込んでも
何も掴めなくて
今の己の足りぬ部分
埋めようとして
足掻き 藻掻くだけ
やっと
此処まで来たのか
知るべきか
もう
此処まで来てしまったのか
知らざるべきか
見上げれば
己映す鏡
そこに在るのに
遠い
音もなくはじまる朝
いつの間に消えた月の剣
この手から逃れるように
光当たらぬ欠けた部分
覗き込みたければ
近う寄れ はっはっは
心の奥の欠けた部分
埋めようとして
足掻き 藻掻くだけ
やっと
此処まで来たのか
追うべきか
もう
此処まで来てしまったのか
追わざるべきか
見渡せば 嗚呼
心映す花 心映す花
見上げれば 嗚呼
己映す鏡 己映す鏡
[ Romaji ]
静かな夜に自分と向き合う場面が伝わってきて、気持ちが引き締まりました。欠けた部分を埋めようと必死にもがく様子からは、弱さを認めながらも前へ進もうとする力が見えました。月や鏡のたとえが、遠くて近い自分を確かめる手がかりになっていて、想像しやすかったです。過去に試行錯誤を重ねてきた時間があったことがうかがえ、今は届かないものに向かって手を伸ばす意志がはっきりしています。朝が静かに始まる描写は希望の兆しにも思え、欠けた部分を見つめ直す勇気が伝わりました。言葉は穏やかで分かりやすく、子どもでも場面を思い浮かべられるやさしさがありました。