西澄寺の一言メモ
住宅街の風景やちょっとした出来事がぽつぽつ並んでいるのを見ていると、何も特別なことが起きていないようでいて心の中はけっこう動いていたことに気づかされました。朝の布団や遅れたバス、捨てられない服といった小さな日常が積み重なって、ある日ふと「足りない」と感じる瞬間が生まれるのだと感じます。以前は何もかもどうでもいいと思ってしまった時期もあったけれど、季節が変わって暖かさや食欲が戻ってきたら少し笑えた経験がありました。隣の人のため息や不意の雨が心に引っかかる場面があり、それが日々の色合いを変えていたのだと気づきました。何かが変わるかもしれないという期待を持ちながらも、変化はゆっくりであることが多く、だからこそ小さな変化を見逃さないでいたいと思わせる内容でした。散らかった部屋や節約の工夫といった等身大の描写が親しみやすく、読んでいると肩の力が抜けるような安心感がありました。結局は今日の些細な出来事が明日の気分を作るのだと考えさせられ、もう少しだけ歩いてみようという気持ちになりました。