きみと付き合ってもうすぐ一年が経つけど
あたしまだ全然、満たされてなんかないよ
ああ、あの人はこうだったとか
たまに思い出しちゃうけど
きみは昔のことを絶対思い出さないでね
生活の中にぬるっと、幸せという安定と
暮らしになったらある程度、なんか変わるのかな
普通の素晴らしさにやっと気づいたはいいけど
生きづらいことはもうずっと変わらないのね
波のないプールを泳ぐような
きみの心のなか
あたしが飛び込んで
ぐちゃぐちゃにしちゃいたい
きみが泣いてしまう夜が
何度も明けるたび
歪んだ幸せに少し愛を感じてる
何にも不安になんかなりたくないけど
安心しないでよ、
あたしをずっと捕まえていて
ああ、時々投げ出しそうになる世界と
繋いでくれる手を
大事にするたびにいつも怖くなる
ああ、きみとあたしの心が都合よく見えたら
こんなに自分を嫌いにならないかな
傷のない肌を触るような
きみの心のなか
わざと揺さぶって
いつだって確かめたい
あたしだけが知っている夜が
またひとつ増えるたび
下手くそな愛しさできみを抱きしめていたい
プールを泳ぐように
きみの心のなか
あたしだけがそこで自由に息を吸いたい
きみを連れ去ってゆく昼も
上手に泳げるように
できるだけ強く生きて見せるから
笑って
なんにもくれない人のこと
思い出してまた波に返す
なんにもあげないあたしのことを
どうして優しくしてくれるんだろう