走り出した僕は夜明け
見上げていた混沌に帆を立てる
描いている分の未来だけ
淀んだ黒い世界に旗を掲げろ
痛々しい程に膨れ上がった
希望に似た不安を、
隠し持ったナイフで切り刻んだ
用意された航路を行くなんて、
ガラクタの船に飛び乗った気分さ
奪い合いの果てに、生まれるモノなど
何も無いただの冠に興味などない
傷だらけの意志を腐らせるな
未だ誰も見ぬ頂上へ
走り出した僕は夜明け
見上げていた混沌に帆を立てる
描いている分の未来だけ
淀んだ黒い世界に旗を掲げろ
未完成なんだ僕は聴こえるように鳴らすよ
満たされてしまった時は終わりだ
不十分だった僕に十分な痛みが
教えてくれたんだ、己の鳴らし方を
鳴らし方を、
叫び方を、
終われない
終われない
走り出した僕ら現在を行く
生きづらい時代を生き抜く
不安定な方が丁度いい
息を止めてしまうなよ
走り出した僕は夜明け
見上げている天辺に声を上げる
抱いている不安に中指を
込めて僕は天に旗を掲げる
まだ止まれない、声を上げろよ
鳴らせるはずさ、魂の産声を
諦められない、消せるはずのない
混沌をぶち破るまで
未だ誰も見ぬ頂上へ