突然の君の便りは
懐かしい不器用な文字と
どこか遠い国の空の絵葉書
あの頃やがて僕らも
大人になると思ってたけど
はっきりとした未来は描けずに過ごしていた
校舎の上に広がる5時眼目の空
退屈な世界史より
風に揺れてる窓の外ずっと見てた
そして人並みに恋もして
月並みな悲しみも知ったけど
まだ僕は過ぎてゆく日々に迷い残してる
手にしたものは
いくつか色樋(あ)せてたけど
おぼつかない指先で憶(おぼ)えた唄は
今もまだ歌ってる
いつかの夕闇迫るあの校庭から
僕らの細い影はどこまでも伸びてった
突然の君の便りに
短い返事を出すことにした
今僕が歩いてる街の写真を添えて
確かなことは今もまだ見えないけれど
これから何処(どこ)に
向かうのかわからないけど
息を切らし走り抜けたあの校庭に
新しい風が吹く