生まれたままじゃ生きてくのに不便で
数えきれない物や人に染まってゆく
もともとの色が見えなくなった事も
忘れるくらい何度も繰り返し
本当の自分はどこにいるんだ
僕らしいって何色なんだ
足して混ぜて出来たものが
綺麗な色じゃなくても
あの家の屋根に登ったところで
見渡せるのはせいぜい隣町くらいで
もっと高いとこに登らなきゃ見えないのかな
一人ひとつずつもらえるわけじゃないのか
本当の自分はどこにいるんだ
しかめっ面で迷いながら
長い事探してるけど
誰かが隠しているのかい
格好悪い思い出と忘れたくない時間
同じ絵の具で描いているだけじゃなく
どこか似てるよ
自分らしさなんてきっと
思いついたり流されたり
探し続けて歩いたその
足跡の話だから
本当の自分はここにいるんだ
今までにこれからを重ねて
赤も黄色も青も全部
混ぜて僕だけの色を
[ Romaji ]
色を塗り重ねるように日々を生きる中で、自分の輪郭がぼやけてしまった気持ちをやわらかく描いていて、読んでいると自分の影を探す探検に出たくなるような感覚がありました。誰かの色に染まっていくことに戸惑いながらも、その混ざり合いが必ずしも悪いものではないと気づかされる温かさが伝わってきます。小さな出来事や思い出が重なって今の自分ができていることを、塗り重ねた絵に例えて丁寧に示してくれるので、完璧な自分を求めるプレッシャーが少し軽くなりました。高い場所へ登って遠くを見ようとする純粋な欲求や、目に見える範囲だけでは満たされない好奇心が素直に伝わり、探す行為そのものに価値があるのだとやさしく教えてくれます。格好悪さや忘れたくない過去までも含めて自分の色だと受け止める視点が力強く、完璧さを求めずに少しずつ混ざる色を楽しむ姿勢が心地よく感じられました。最後に、自分の歩いた道とこれからの重なりから「自分らしさ」が生まれるという確信が伝わってきて、安心して前を向けるようになる余韻が残ります。