あの家はもうない / 吉澤嘉代子 歌詞

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あの家はもうない / 吉澤嘉代子
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あの家はもうない 歌詞


[よみ:あのいえはもうない]
歌手:吉澤嘉代子
作詞:吉澤嘉代子
作曲:吉澤嘉代子

子供のころに暮らした日陰のような古い家
同級生に知られるのさえも恥ずかしかった

油が浮いてる水たまり花壇に零れる金木犀
手のひらの生きものたちを弔ってきた

叱られて閉じ籠る押入れ
お醤油が香って襖覗くと夕食が置いてあった

あの家はもうない
麗ら若き父さん母さんも甘く香ばしい匂いのなか

校舎を抜けて訪ねた一人暮らしの白い部屋
橙の窓際に飾られた一輪の花

映画はうわの空のまま気づけば終を迎えて
指もふれない生真面目さが好きだった

薄化粧は卒業式の夜
私から貴方の黒子にキスで星座を繋いだ

あの部屋はもうない
結末を知らされていない瓦礫の二人は夢をみていた

独りきりの舞台で初めて拍手を貰った日
照明に立ち昇ったあの歌を思いだして

あの場所はもうない
憧れたまばゆい世界は彩度を極めて遠のいてく
記憶はそっとそっと手直しを許して美しくなる

あの家は
あの部屋は
あの場所はもうない

アルバム「幽霊家族」収録曲


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あの家はもうないの一言メモ

今はもう存在しない場所を巡りながら、美しく修正されていく記憶の尊さを静かに噛み締めました。古い家や一人暮らしの部屋といった舞台が、人生の節目ごとに大切な役割を果たしていたことに気づかされます。失われた景色への哀愁を抱きつつも、それを美しい物語として昇華させる力強さに勇気を得ました。
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