催眠術の一言メモ
夜の空気がやわらかく体にまとわりついて、子どもでも大人でもない自分の輪郭が少しだけ色づいたように感じました。揺れる気持ちは怖くもあり楽しくもあり、同じ速さで並びたい願いが胸の真ん中で静かに膨らみます。手放す勇気とつかむ勇気が両方必要だとわかっていても、指先は迷いながら温度を探し、息を合わせる練習をしていました。心の黒いところも明るいところも隠さず見せ合えたら、夜の公園みたいな安心が続くと信じられます。近づきすぎれば逸れてしまう不安に背中を引かれた夜も、わずかな揺れが合図になり、名前を呼ばなくても伝わる距離が生まれていました。だんだん好きになる気持ちは急な坂ではなく、ゆるやかな歩道のようで、音もなく近寄ってくるのが可笑しくて愛おしいです。少し揃わないリズムがちょうどよく、完璧じゃない足どりが二人の間を柔らかく保ちます。未来の形はまだ見えなくても、握った手の記憶が今日を支えてくれて、ほどけそうな心結びをやさしく結び直せると信じたくなりました。