産まれたことを嘆いた夜も
生きる幸せを識る日も
どれも一繋ぎのナラティブ
これから起こることの果てに何が残る?
一つの闇も許さない、幾多に灯る街の光は
されどきっとそうして影を作って
人知れず何かを枯らす
歪な今も夢じゃない
いつも事実は物語より奇怪な筋書きをなぞり
僕を嘲け笑う
また流され誰かの意を承く?
焦がれながら描いた夢も
足掻きながら堕ちた現実も
それでもまだ呼吸をしている
息を止めど鼓動は止まない
何もかもが叶う気がした
辿り着けるとそう思えた
届かぬまま露と消える
交わしたはずの約束が嘘に変わる
薄暗い空より降りる白に埋め尽くされた景色は
まだ夢と目を逸らしていた僕らに
突きつけるように
知り得ないはずの痛みを
眼を覚ましても忘れられずに
悲惨な数字だけが増えて
僕は現へと転げ落ちる
傷付くよりもっと傷付ける方が苦しいな
閉じた記憶で何かが手招く
どこかで出逢っていた気がした
取り戻せない 悔やんだ過去も
失われた 望んだ明日も
どれほどの痛みも罪も
いつの日か葬られるけど
焦がれながら描いた夢も
足掻きながら堕ちた現実も
それでもまだ呼吸をしている
息を止めど鼓動は止まない
産まれたことを嘆いた夜も
生きる幸せを識る日も
結末はそう未定のナラティブ
足を止めど この星は廻るのだから