夢を見てた
とても長い夢
逃げていく小さな背中
あれはいつの頃
放課後の校舎
かくれんぼ
ぼくもなかまにいれて
何も知らなかった
良い気になってた
―――――そうだ
みんなが僕で遊んでた
もういいかい?もういいかい?
廊下にこだまする
もういいよ!もういいよ!
秋蝉がこたえる
もういいよ!もういいよ!
誰もいない
また陽はのぼる
ありふれた日々を繰り返す
別れも告げず 一つまた一つ
役目を終えた星たちの帰り道
夕暮れの路地裏
かくれんぼ
窓の外 はしゃいでる
翳りに染まる部屋
ぽつりと呟く
もういいよ…
灯りをつけた
もういいかい?もういいかい?
上手くやりたかった
もういいよ!もういいよ!
みんなになりたかった
もういいよ!もういいよ!
ここにいるよ、僕は―――――。
また陽はのぼる
ありふれた日々を繰り返す
遠く遠く 輝く四季の果て
変わらぬ願いを繰り返す
生きる そして死ぬ
ありふれた日々を繰り返す
歓び 悲しみ
そして道の終わり
立ち止まる
光と影
現在、過去、未来
今日、昨日、明日
名前を呼んで
それだけでいい
祈りなんかいらない
もういいかい?まあだだよ!
もういいかい?もういいよ!
もういいよ!
みいつけた!