不知火(しらぬい)ともしに 帰らんね
死んでもよかよ 今でもあんた
生まれ火の国 女は熟か
心は他人(だれ)にも 許してないの
「あんた 逢いたか…」
乳房(むね)の芯(しん) まで乳房の芯まで
ああ…逢いたかね
不知火ゆらして 飲みたかね
嘘でもよかよ もう一度あんた
惚(ほ)れてこぼした女の涙
球磨川(かわ)に流して あしたに生きる
「あんた 切なか…」
酔えば今でも 酔えば今でも
ああ…切なかね
不知火枕に 眠らんね
夢でもよかよ 隣りであんた
抱けば昔に 女はもどる
右手の匂いも 忘れてないの
「あんた 淋しか…」
小指(ゆび)の先まで 小指の先まで
ああ…淋しかね