丘の向こうから
羽のないかげろうが
虹を下さいと水芭蕉呼んでいる
里に下りました
足跡が消えてゆく
君は藍染の空の上で呼んでいる
錆びた線路際 涙枯れた六地蔵
何もない広い野原 戻ることも嘆くこともない
峠の小さな
岩の上に立ちました
虹は見えないが遠く空は燃えている
錆びた線路際 涙枯れた六地蔵
何もない広い野原 戻ることも嘆くこともない
舟に灯をともし
浜木綿は揺れている
丘の向こうから君は僕を呼んでいる
錆びた線路際 涙枯れた六地蔵
何もない広い野原 戻ることも嘆くこともない
[ Romaji ]
失われた風景の中を彷徨いながら、遠い場所で呼ぶ誰かを探し続けるような、不思議な郷愁を感じました。線路際や野原といった静かな情景が、戻ることのできない時の流れを象徴しているようです。虹が見えなくても空が燃えているという描写に、絶望だけではない力強い生命の輝きを見出しました。