紫のコスモスが 揺れてるいつもの帰り道
君を乗せ 風を切り 二人乗りの自転車を漕ぐ
プラプラと足を振る “もしもの話”が好きな君
僕のシャツの後ろを 引っ張り無邪気に笑ってる
オレンジ色の夕陽が 町の色を染めてく 10月が始まる日
きっと恋に落ちたのは 君に恋に落ちたのは
僕もそんな風に笑えたらいいと思ったから
秋の風 吸い込むと 金木犀の香り
ひだまりのこの恋を優しく包んだ
きっと今、人生で最高の瞬間だと思います
にやけ顔の運転手 幸せを乗せて自転車は行く
次の門を曲がれば 君の家が見える 僕は足を止めた…
ブレーキを握りしめて 君を降ろし手をとって
もう少し一緒にいたいから 自転車を押して
出来るだけ ゆっくりと歩いたのにお別れ
「また明日」と小さな手 揺れてる紅葉みたい
秋の風 吸い込むと 金木犀の香り
オレンジの夕暮れに光る一番星
君がいない帰り道 ペダルの軽さが淋しいです
溜め息をつき僕は 一人きりで自転車を漕ぐ