初夏の懐かしさは少し儚くて
僕はただ声にならない声を探していた
消えてしまった感情さえ
美しく見えてしまうこの世界は
僕とってはどうやら重過ぎたようだ
明るい世界が嫌いだ
人生に期待なんかしていなかった
夏祭り、花火、はしゃぐ子供達の声、
街は幸せに満ちている
タイムリミットがある僕らの関係は
夏が終わってく感傷にどこか似てる
二人だけの世界があるのなら
残りの寿命の半分捧げて
君と居られるタイムリミットに
一生の感情を添えてさ
ほら今は抱きしめるから
永遠なんて信じてなかったけど
だけどね、
君の中で生き続ける何かを探したんだ
バカだよね、本当に
でも僕のつまらない世界を変えたのは君だったから
この線香花火のように鮮やかな感情は
短すぎるが故に
気付かれることはなく散っていく
いつもより鮮明に映し出される「最期」は
永遠に心を馳せる僕に絶望の花を咲かせた
まるで夕立が熱を消すように
砂浜に描いた文字を波が食べるように
秋風が夏を攫っていくように
幸せだけをあげたかった僕の心の全ては
最小単位の言葉ごときで片付けられていくんだ
二人望む世界になれたなら
そう願ってしまう僕を許してよ
また夏が終わる匂いがした
あなたの匂いがした
何もかもが鮮やかに見えていたから
時間が経つにつれて褪せていくのも色濃く映る
日々の変化を二人で分かち合うような
当たり前にあるようなものが幸せの形なんだ
今更遅いよね。遅かったんだ
君の言ってたものにやっと手が届いたんだ
初夏の懐かしさは少し儚くて
僕はただ声にならない声を探していた
消えてしまった感情さえ
美しく見えてしまうこの世界でも
僕はずっとあなただけを待ち続けていた。
青い青い冬の空に浮かぶ雲は
あなたで夏の幻だった
二人だけの世界があるのなら
そこでまた会えるように
足りないものは足していこう
増していくものは分け合っていこう
短すぎる二人の時間に
決して無駄な物はないんだから
思い出は月日過ぎ去り輝く物で
あなたが消えてしまった事に残酷さと儚さを宿しているんだ
そんな世界の中で今日も明日も紡いでく
僕らの思い出にメロディは要らないからさ
また遭おうね