小さな船で波を切り裂き 朱い大鳥居をくぐれば
あらわれる水上の神殿 見上げて私は祈るよ
あの夏を語れる者も 一人二人と去って
アビの鳴く声だけが千年に響き渡る
どちらに行けばいい風が吹く? 教えてくれないか友よ
争いごとが途絶えた朝に導いてくれないか
世界がどんなに変わっても平和を祈る想いだけは
百年先に生まれる子らと同じでありますように
古より今の世まで人の願いを受け止めた
神の島は黙ったまま 私も迎えてくれるの
荒れ狂う嵐の夜も水を掻く艪を離すなと
アビの鳴く声だけが私を励ました
雲が風に流れゆくように記憶も感情もずっと
同じ姿ではいられはしない 時間と旅をするの
綺麗事が綺麗事となぜか揶揄される現実
おとぎの国に龍宮を見たいわけではなくって
万の言葉の距離を超えて行け この地上を語る綺麗事
世界がどんなに変わっても平和を祈る想いだけは
百年先に生まれる子らと同じでありますように
小さな船で波を切り裂き 朱い大鳥居をくぐれば
あらわれる水上の神殿 明日に明日に祈るよ