はなむけに呉れてやろう
明日はもう いらないと
今日だけの くちづけを
すぐに忘れていいの
纏わりついた砂に
逃げ水の行方問えば
自由が欲しいだけだって
分け合えたら
想い出も
その後に
残る傷も
甘やかな
手触りで
撫ぜて なぜ?って
言わないわ
離さないで
この腕を
膨らませた
囁きと
曖昧な
言い訳で
ゆるり挿す
だけでいいから
さぁ くちづけを
あなたは恋に落ちた
私(ここ)から抜いた微熱(それ)は
花色香匂い立つ
他所(ひみつ)へと注がれる
待ち焦がれて
身が爆ぜる
飛び降りる
前に訊いて
指先が
湿れても
泣かないでって
言わないわ
大丈夫と
決めないで
強かろうと
切らないで
正直な
潮時で
鮮やかに
散るがいいと言うの?
想い出も
その後に
残る傷も
甘やかな
手触りで
撫ぜて なぜ?って
言わない
離さないで
膨らませた
囁きと
曖昧な
言い訳で
ゆるり挿す
だけでいいから
さぁくちづけを