遥(はる)かにそっと揺らめく憂(うれ)い
葛藤(かっとう)の記憶に動かされ
目蓋(まぶた)にずっと張り付く
白い絶叫に凍(こご)えた
沈(しず)む月の迷い
存在は確かに 今ここに
待っているのは
涙などもう流さない
ただ抱き合える瞬間
言えない…
聞けない…
見えない… 幻だけ
時の向こう側へと流されて
迷い子(まよいご)になる
許せぬ願い
声だけ…
指だけ…
近付く温度だけ…
届かぬ思いが
千切(ちぎ)られて夜風を染める
そこはきっとまやかしと
偶像だって気が付いてた
それなのに深い雑草の中
甘い実ふっと身を委(ゆだ)ねた
登る太陽の迷い
偶然は秘(ひそ)かに仕組まれた
いっそ必然
目の前に今晒(さら)された
不覚に歪(ゆが)む感情
泣けない…
越せない…
解(わか)らない… 結末など
何処(どこ)へ行こうとも
ただ君だけを護(まも)りたくて
逆(さか)らっている
今だけ…
過去だけ…
つぐなう未来だけ
救えるのならば
涸(か)れ果てて消えてもいいと
言えない…
聞けない…
見えない… 幻だけ
時の向こう側へと流されて
迷い子(まよいご)になる
許せぬ願い
声だけ…
指だけ…
近付く温度だけ…
届かぬ思いが
千切(ちぎ)られて夜風を染める
涸れ果てて消えてもいいと
君だけの光になると