窓の氷柱(つらら)を 二つに折って
酒にぶちこみ 一気に飲み干す 茶碗酒
時化(しけ)こは勝てない ヤン衆カモメ
嬉しがるのは お白粧(しろい)カモメ
それも イッチャナ
ここはさいはて 下北大間崎
情(なさけ)重ねりゃ 深みにはまる
袖(そで)をふるにも 振れぬ未練の 潮けむり
一日延ばしじゃ 錨(いかり)が錆(さ)びる
海の男の 根性も鈍る
それも イッチャナ
夢もしばれる 下北大間崎
お国訛(なま)りで つないだ酒も
歌で中〆 浜の酒場は 演歌節
烏賊(いか)干し簾(すだれ)に 山背が走りゃ
風の向うに 故郷が見える
それも イッチャナ
波の花咲く 下北大間崎