離しませんよ 殺されたって
やっと握れた この指は
卍巴(まんじともえ)に 雪舞う夜道
二の字刻んだ 下駄のあと…
あゝ罪人と 呼ぶなら呼んで
夢のまた夢 そのまた夢の
恋に 恋に 恋に命がけ
きれいな帯で 身をしばられた
女湯の町 茶屋育ち
髪をとかれて あなたの胸で
泣いていいでしょ おもいきり…
あゝ死ぬ時は 一緒に死んで
夢のまた夢 そのまた夢の
恋に 恋に 恋に命がけ
また雪が舞う また鳥が舞う
夜のしじまに 乱れ舞う
抱いて抱かれて ひとつに溶けて
燃えて炎(ひ)となる しのび逢い…
あゝ『雪国』の 駒子のように
夢のまた夢 そのまた夢の
恋に 恋に 恋に命がけ
[ Romaji ]
命を燃やすような情熱的な恋の形に、魂が激しく揺さぶられました。雪舞う夜道に残された足跡が、逃れられない運命を象徴しているようで切なかったです。罪人と呼ばれても構わないという覚悟からは、一途な女性の強さと脆さが同時に伝わってきます。夜の静寂の中でひとつに溶け合おうとする描写は、まさに夢のまた夢を見ているような幻想的な美しさでした。