電気をつけても
消しても
部屋は がらんとしている
生々しい静寂は
ギロリと
ただ 僕を見つめてくるかのようだ
急に どこか怖くなって
窓を開けて
街を迎える
誰かの車の走行音
子供たちの笑い声
大の大人が
そんなことに
小さく救われる
埋められないまま 閉じるかな
せめて リボンをつけたくて
テーマソングを書く
しん、とした部屋
しん、とした夢
しん、とした何か
せめて リボンをつけたくて
テーマソングを書く
お酒は あおるほど辛くなるよ
禁煙は簡単さ
何度もやめたよね
ひとときの安らぎなんて まやかしで
だから せめて リボンをつけたくて
マグカップの汚れが 取れない
ミルクの賞味期限が 切れている
時計の針がすこし 遅れている
こんな具合に 続いていくわけか
しん、とする時間
しん、とする僕
しん、とする何か
でも ほんとは 叫びたくて
だから リボンをつけたくて
僕は 怖い
ただ 僕は 怖い
だから リボンをつけたくて
テーマソングを書く
生々しい静寂は
どこかで
僕を育てているのかもしれない
[ Romaji ]
静寂が支配する部屋で孤独と向き合い、自分自身を肯定するために「リボン」という飾りをつけようとする健気な姿に胸を打たれました。がらんとした日常への恐怖を、窓を開けて街の音を迎え入れることで乗り越えようとする描写に、大人の心の繊細さが現れていました。賞味期限切れのミルクや遅れた時計の針といった停滞感の中で、叫びたい心を押さえてテーマソングを書く行為は救いです。孤独が自分を育てているという気づきに、静かな希望を見出しました。