海の匂いが しみこんだ
太い毛糸の チャンチャンコ
背中をまるめて カキを打つ
母さん 母さん お元気ですか
案じております 兄貴とふたり
海が時化(しけ)れば 時化るほど
カキはおいしく なるという
母さん あなたの口癖が
土鍋を囲めば きこえてきます
やさしい笑顔が 浮かんできます
遠く離れた 子供らに
海の匂いを くれた母
わたしは 手紙が下手じゃけと
母さん 母さん 黙っていても
伝わりますとも あなたのこころ
[ Romaji ]
故郷で懸命に働く親への思慕と、離れて暮らす子らの慈愛が交差する光景に目頭が熱くなりました。以前は当たり前だと思っていた温もりを、現在は遠い空の下で深く噛み締め、感謝を捧げています。言葉を介さずとも響き合う親子の信頼が、誠に感動的でした。