あの娘乗せた翼 夜空へ消えてく
空港の駐車場 もう人影もない
“行くな”引き止めれば 今頃二人
高速を都心へと 走っていたはず
失くしたものが あまりに大きすぎて 痛みを
感じることさえも 出来ないままさ
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
ここからどこへ行こう もう何も見えない空の下
妹と暮すつもり しばらくニューヨークで
ひとりきり 東京で もう生きてゆけない
逢いたい時にだけ 電話かけてきて
食事して ドライブして ベッドに入るだけ
形の無い愛だけを 信じてきたあなたは
本気で愛すること 怖れているだけ
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
二人で生きてきた 都会の灯りが遠ざかる
降り出した みぞれまじりの
雨が 雪に変ってゆく
誰も皆 愛する人の
待つ場所へと 帰ってゆく
ポケットの中 あの娘に贈ろうとした Golden Ring
今でも 手のひらに 握りしめたまま
ひとりぼっちの クリスマス・イブ
凍えそうな サイレント・ナイト
もう守るものなんて見つけられない 何ひとつ
[ Romaji ]
夜の空気と孤独が静かに交差するような深い色合いを帯びていて、街の灯りが遠ざかる感覚が肌に残るように伝わってきます。過去に抱えていた喪失の重みが確かにあったと受け止めましたが、現在はその痛みを抱えたまま歩みを続けるしかないという現実が静かに示されていました。言葉少なに綴られる心情は飾り気がなく誠実で、抑えたトーンがかえって情感を際立たせています。小さな所作や持ち物が記憶の象徴として効いており、聴き手の胸にそっと寄り添うような温度がありました。全体を通して哀しみと諦観が同居していて、夜の冷たさが内面の輪郭をくっきりと浮かび上がらせていました。