お前は遊女で
あなたがお客
遊女は客に惚れたと言い
お客は一緒に死ぬという
愛に溺れて
海にも溺れ
どうせ添えない
この世なら
いっそあの世へ二人旅
お江戸でひとつ
品川でひとつ
一緒に
一緒に
死にたい物語
お前はお染で
あなたは金蔵
海の深さが二人の愛と
誓ったはずが遠浅で
欲に溺れて
海にも溺れ
長い桟橋
別れ橋
これから先は生き地獄
お江戸でひとつ
品川でひとつ
一緒に
一緒に
死ねない物語
お江戸でひとつ
品川でひとつ
一緒に
一緒に
死にたい物語
[ Romaji ]
心中を誓いながらも、どこか滑稽で死にきれない人間たちの欲や業が、品川の風景と共にテンポよく描かれています。愛に溺れて海に飛び込んだはずが、実は遠浅だったという皮肉な展開に、生き地獄を味わう者の可笑しみを感じました。お江戸の情緒の中で繰り広げられる、心中という名の二人旅が、不思議な愛嬌を持って響きます。