港に着いたフェリーの音 除虫菊の丘
はっさく色の無数のぼんぼり温もり浮かべる
八月が来る度 今も灯る景色
白砂の浜に沈む夕日 潮風の匂い
遠浅の記憶 海も心も真っ赤に染めていく
春が懐かしくて 秋が恋しくなる
打ち上がる夏の花火 水の道焦がして咲く花
苦しいくらい 悲しいくらい 変わらない美しさ
見えなくてはぶてた影 浴衣の僕の姿
離れていても変わっていっても
この町で生きてる
手をひかれ登る細い坂道 鼓岩の音
新旧並ぶ二つの斜張橋 見据えるクスノキ
息切らし登れば 「ただいま」がこぼれた
咲き誇る夏の花火 わがままに町中彩る
壊れそうなほど 溺れそうなほど 溢れてく涙
りんご飴買い忘れて 泣いては困らせてた
あの頃にはもう 戻れなくても
この町で生きてる
打ち上がる夏の花火 水の道焦がして咲く花
苦しいくらい 悲しいくらい 変わらない美しさ
見えなくてはぶてた影 浴衣の僕の姿
離れていても変わっていっても
この町で生まれて この町で生きてる