軌道上ではベテルギウスの灯りが夜行便に乗る背中をついばむ 見守るように踏みつけるように あの草原で出会った君の名前を思い出すことさえできない アスファルトが焼け付く陽に溶け出し飴細工の形をまねる頃 凍えた手を焼き払う頃 あの草原で出会った君の言葉を思い出すことさえできれば あの草原で出会えた君のその手を あのマイルストーンで出会った君の名前をこの胸に抱いていけたらいいのに