錆びついた教会の聖母に祈りを捧げ
光も奪われて震えることも許されないまま
瞳を閉じることさえ忘れてしまった少年は
手首の罪の痕を隠し続けている
朽ちてゆく母親の亡骸に呟き続け
手にした花束も過去の姿を失くしてしまって
優しいその眼差しは汚れのない少女のまま
変わらない時間だけを見つめている
痛みなどないからもう泣かないで
安らぎが欲しいなら望み通りに叶えてあげるから
怖くはないから側においで
汚れなどないまま君のすべてを奪ってあげるから
今は誰にも君だけは救えないから
さあ目を閉じて
痛みなどないからもう泣かないで
安らぎが欲しいなら望み通りに叶えてあげるから
怖くはないから側においで
汚れなどないまま優しく眠りにつけばいい
苦しくはないからもう泣かないで
逃げられはしないから君のすべてを許してあげるから
終わりはないから側においで
汚れなどないまま君のすべてを奪ってあげるから
僕がいつまでも君のことを忘れないから
さあ目を閉じて