欲しいモノはなんでも手に入れる 海の果て遠い国の王様
宮殿に現れた踊り子の 黒髪に触れて彼は恋に落ちた
モカ・マタリの薫りで目が覚めて 頭上に金と銀のアラベスク
大理石のオブジェが溢れても その心は満たされはしない
夜伽達が語る物語も あの日からはどこか上の空で
やがて王様はすべてを棄てて 宮殿を飛び出したのさ
La la La-dee-da..
いつ以来だろう こんな気持ちは 朝になっても夢は醒めない
La la La-dee-da...
シェヘラザード 教えておくれ 何処に行けばあの娘に逢える
千夜一夜の名も無き光に溺れて 全てが手に入るのなら
天に誘う旋律を奏でる海に この身を沈めて捧げよう
“欲しいモノはなんでも手に入れる”そのはずだった口髭の男
何かを手に入れてくその度に 何かを失っていた
La la La-dee-da..
こんなはずじゃなかっただろう 狂いそうな孤独の調べ
La la La-dee-da...
シェヘラザード 聴かせておくれ 愚か過ぎた男が辿る 物語の憐れな結末を
千に一つの僅かな望みを片手に あの頃に戻れるのなら
天に誘う旋律を奏でる海に この身を沈めて捧げよう
千夜一夜の名も無き光に溺れて 全てを失ってしまった
愛したのは限りない矛盾によく似た 消せないあの日の幻