春の風は騒がしい街に 溶け込んで柔らかくする
あなたの好きな歌をあやふやな言葉で口ずさむ午後
あの日も同じような景色の中 桜色の頬にキスをした
そっと、あなたを想えば私は いつもこの木の下へ来るの
少し冷たい春風が笑って 想い出を包んでいる
まだ幼い心は涙色 薄い雲からのひとしずく
絵本のような公園のベンチで ポケットに手を入れている
吹かれた花びらが舞い降りて 目の前に広がる桜
あのね、あなたに会いたい本当は 強さと弱さが交じる空
はしゃぐ子供の声で切なさが 少しほどけた気がした
肩を並べて歩いた ふたり同じ歩幅で
あたりまえだと思った日々は 桜色の記憶に…。
そっと、あなたを想えば私は いつもこの木の下へ来るの
少し冷たい春風が笑って 想い出を包んでいる
いつものように桜の木の下で 待ち合わせた想い出は
ちいさな永遠の記憶になり そっと包むのでしょう
そっと包むのでしょう