あなたとふたりで 来たかった
沈む夕陽(ゆうひ)の 日御碕(ひのみさき)
さよならはしたけれど 今でも好きよ
散って砕(くだ)けて また寄せる
あの怒涛(なみ)のよに
変わらずあなたを 愛したい
かなしい噂は 佐渡(さど)行(ゆ)きの
船で捨てたい 寺泊(てらどまり)
やさしさがぬくもりが この手に残る
心細さに 立ちどまり
西空みれば
ひとりの寒さが 身に沁(し)みる
酒田(さかた)をすぎれば 窓の外
ゆれる漁火 日本海
あの笑顔(かお)があの声が 私を泣かす
許されるなら 引き返し
あゝもう一度
逢(あ)いたい あなたに抱かれたい