昨日まではいい日だった 何一つの風も吹かず
街も人も穏やかだった 悪いことは何もなくて
偶然の隙間に魔物はひそんでいるね
忍び寄る冷たくて身勝手な闇の群れ
私は今日知ってしまう 知りたくないことを一つ
あなたを見て心はまたあてもなく回り出す風車だね
ユラユラとカラカラと舞う
もしも時を戻せるならいろんなことやり直したい
誰もがいつでも誰かのものでもないのに
ワガママな淋しさがひとり占めしたくなる
私は今日知ってしまう 知りたくないこんな気持ち
あなたがいて私がいた それはもうどこまでも遠い面影
その手から手放されたの
私だけがこんなに苦しくてバカみたい
切れたフリをしても あなたへと続いてゆくこのクモの糸
震えてもあがいても何があっても切れたりしない
あなたは今私にとって傷を癒す薬だけど
時々また心を刺す ポワゾンを持っているハチのように
私は今日知ってしまう 知りたくないあなたのこと
楽しそうに笑わないで 私だけのあなたがまだいとしくて
蜘蛛の糸にぎりしめている