佐野元春「世界劇場」歌詞

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「世界劇場」歌詞

歌手:佐野元春
作詞:佐野元春
作曲:佐野元春


おまえの華やかさの仕組を解剖してみると
それがどんな規則に従っているのかよくわかる。
楽しい日々をなつかしみ、
日々の支払いを心配し、
子孫の話題に絶望し、
慰謝科がどれぐらいかを計算している
宿命のあまりにも広い野原のなかで、
そのむきだしの感情は、
博物館に飾られたアザラシの髭。
風にもてあそばれるこわれたイカダ。

世界劇場へいこう、
そしておまえの演技の深さに心打たれよう
世界劇場の観客席では、だれもが美しく支配されたがっている

おまえは、無垢な瞳の中に増殖する
残酷な腫瘍を切開する少女から、
なんとか金をかすめとろうとしている。
永遠に矢を放てない、彫刻のケンタウルスが、
調子のいい舌の先でおまえに調子を合わせようとしている
軽蔑と嫉妬からおまえの覆面は剥ぎとられ、
近くにいる者たちは恥ずかしさに身をよじる
おまえは、からっぽな顔を伏せて、意味のない涙を流す。
声高らかに、弔いの歌を唄いはするが、
追放された祖国ではだれも聴こうとはしていない。

世界劇場へいこう、
そしておまえの演技の深さに心打たれよう
世界劇場の観客席では、だれもが美しく支配されたがっている

おまえの庭に積まれた
貢ぎ物の山にこだまする、
傷心者の叫び、銃砲の轟き、おおげさな拍手、
それらはすでにシナリオの一部となり、
巷ではチケット代が割り増しされている。
おまえのカスタネットの女王が、
幕間の休憩に衣裳を修繕している。
おまえの小間使いが、
テーブルの下で悲しみの演技に没頭している。
おまえの兵隊たちは、寄宿舎まで薬を取りに帰っている。
おまえの同性愛者たちは喜びに身震いし
おまえの無垢な踊り娘たちは、
内なる罪の烙印を引きずりながら、
湖のほとりでうちひしがれている。

ああ、世界劇場へいこう。
たとえ舞台が混乱し、とりとめなく見えたとしても
それを信じてはいけない。
世界劇場の観客席では、だれもが巧みに支配されたがっている。
それをよく知っていることだけが
おまえの唯一の誇りなのだ。


アルバム「BEATITUDE-In motion 2003-増幅」収録曲


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