ひんやり 冷たさ広がる
石造り王宮の中
壁にもたれた 若者が一人
たて琴をつま弾いていた
窓の向こう 広がる景色は
荒れ果てた色のない世界
悲しみしずむ 娘が一人
若者の目に止まる
時を忘れ 細い指で
奏で続けた愛の調べ
指先から 血がしたたり
石の床 ぬらしていた
窓の向こう 広がる景色は
荒れ果てた色の無い世界
ふと気が付けば 岩のかげに
あざやかな花一輪
うわさはたちまち 国中に広がり
石造り王宮の外
我も我もと群がる人々
たて琴の音色求めた
時を忘れ 細い指で
奏で続けた愛の調べ
指先から 血がしたたり
石の床 ぬらしていた
窓の向こう 広がる景色は
荒れ果てた色の無い世界
ふと見渡せば あたり一面
あざやかな花のじゅうたん
時を忘れ 細い指で
奏で続けた愛の調べ
指先から 血がほとばしり
石の床 暖めてた
窓の向こう 広がる景色は
暖かで穏やかな世界
悲しみしずむ 娘が一人
若者を抱きしめていた
時を忘れ 声の限り
唄い続けた愛の調べ
こぼれ落ちる その涙で
若者は 眠りにつく
ラララララ〜 ラララララ〜
ラララララ〜 ラララララ〜
ラララララ〜 ラララララ〜
若者は 眠りにつく
たて琴を 握りしめて
永遠の 眠りにつく